ビッグデータを高速に処理するデータベースを開発するTileDB, Inc.への出資について | 株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ

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2021.9.29
出資

株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ

ビッグデータを高速に処理するデータベースを開発するTileDB, Inc.への出資について

株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:笹原 優子、以下、NDV)は、同社が運用するファンドを通じて、ビッグデータを高速に処理するデータベースを開発するTileDB, Inc.(本社:アメリカ合衆国 マサチューセッツ州、CEO:Stavros Papadopoulos、以下、TileDB社)に出資を行いました。

巨大で複雑なデータの集合体、いわゆるビッグデータが世界中で増え続けており、そのデータを保存するためのクラウドデータベースの需要が高まっています。一方、データの保存や処理に必要となる膨大な電力消費量が社会課題の一つになっており、この課題解決のアプローチとして効率の良いデータ処理技術に注目が集まりつつあります。また、自然言語処理やゲノムデータ解析、LiDAR※の画像処理といった先進的な領域において用いられるデータは、サイズや密度などの形式が既存のユースケースと異なるため、従来のデータベースへの読み/書きにおける効率性の悪化等が技術的な課題として指摘されています。

TileDB社は、多様な形式のビッグデータを高速に処理するオープンソースのデータベース技術「TileDB Embedded」ならびにその技術を活用したクラウドデータベース「TileDB Cloud」を開発・提供しています。「TileDB Embedded」は多様なデータ形式を独自の画一的な方法でデータベースに格納することで、従来技術と比べて、より高速なデータの読み/書きを実現しています。TileDB社の持つ技術を活用することにより、多様なユースケースにおけるビッグデータの高速処理だけでなく、処理データ単位当たりの消費電力削減も期待できます。

現在、TileDB社とNTTドコモグループは、携帯電話の位置情報を統計処理して人口動態を推計する「モバイル空間統計」のデータ解析エンジンとしての技術検証を進めています。ここで扱うデータは大容量かつその多くが空欄を含む「スパース(疎)なデータ」と呼ばれる、従来のデータベースでは扱いづらい形式を含むため、TileDB社の技術を活用した処理の高速化が期待されています。

将来において、TileDB社のビジネスが、モバイル空間統計のみならずNTTドコモのビッグデータ解析を支える技術の一つになることを期待し、今回の出資に至りました。今後、NTTグループとの連携や、ドコモのソリューション創出への適用を検討し、新たな価値創造に向けた取り組みを進めてまいります。

※LiDAR(Light Detection and Ranging):レーザーを使って離れた物体の位置や形状・性質などを高精度に計測する光センサー技術

■TileDB, Inc.について
会社名    TileDB, Inc.
所在地    アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 ケンブリッジ
代表者    Stavros Papadopoulos
事業内容 多様な形式のビッグデータを高速に処理するデータベースの開発
URL         https://tiledb.com/

※掲載されている社名、商品名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ
TEL:050-9012-1900