RAFAY SYSTEMSへの出資について | 株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ

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2019.9.13
出資

株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ

RAFAY SYSTEMSへの出資について

 株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:稲川尚之、以下 NDV)は、RAFAY SYSTEMS(本社:米国カリフォルニア州サニーベール、CEO:Haseeb Budhani、以下RAFAY社)に、同社の運用するファンドを通じて2019年6月に出資いたしました。RAFAY社は、クラウドシステムにおけるダイナミックアプリケーションの複数拠点への最適展開技術を提供しております。

・出資の背景
 通信速度や品質の向上により、通信区間における遅延が小さくなっていきますが、システム全体の低遅延化のためには、クラウド側のコンテンツ配信におけるさらなる低遅延化が求められています。しかし、クラウドから物理的に遠い場所からアクセスしたユーザは、どうしても通信遅延が大きくなるという課題があります。この解消のためにはそれぞれのユーザと物理的に近い位置から動的にコンテンツを配信することが理想ですが、しかし世界中にユーザが存在する場合には、まったく同一のサーバアプリケーションを世界中の複数クラウド拠点に対して一斉配備したり、ユーザの利用状況に応じて動的にその配備を変えることは事実上困難でした。

 RAFAY社は、独自の技術により、コンテナ仮想化技術(※)を用いてアプリケーションを実現するコンテナを、要件に合うように物理的に離れた複数のクラウド環境に対して動的に自動配信し、さらにモニタリング機能や自動最適化機能をサポートします。これにより、ユーザはより物理的に近いクラウド環境からサービスを受けられるようになり、結果的に通信遅延が小さくなります。サイト運営者は、自社での複数のクラウドシステム構築や、最適なコンテナ配信のための複雑なチューニング作業から解放されます。RAFAY社はプライベート、パブリックのいずれのクラウドにも対応するため、自社内の複数拠点に対し同一のアプリケーションを展開するような用途にも活用が可能です。

 本出資によって、これまでNTTグループ各社が提供してきたクラウドサービスやサーバソリューションと、RAFAY社の持つ技術とを活用したソリューションにより、更なるクラウド市場の発展に寄与してまいります。


※コンテナ仮想化技術:サーバのアプリケーションを仮想化する手法の一つ。コンテナ仮想化技術は、仮想マシン(VM)と比較して使用されるリソースが少ない点に加え、アプリケーションの展開が容易という特徴があります。コンテナ型仮想化を実行する上ではKubernetesに代表される、コンテナオーケストレーションツールを利用する必要があります。これらの技術を用いることにより、同一システム環境におけるアプリケーションの展開や管理が容易となりました。

※記載の社名、商品名は各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ
TEL:050-9012-1900